琵琶 双山敦郎 晴耕雨琵

琵琶プレーヤー双山敦郎のブログ

アメリカの暴動史

ミネアポリス暴動が日に日に激化しています。

 

日本でも、
職務質問の際に無抵抗のクルド人男性に
警官が首や足に怪我を負わせたニュース
任意捜査における有形力の行使はどこまで許されるか、という論点ありますが、
これは違法です。

 

それよりも、このニュースやツイートにぶらさがる
外国人への偏見コメントのひどさよ。
こうやって加速していくのですね。

対岸の火事ではありません。

 

ロス暴動は、
殴打する警察官がビデオ録画されたのが引き金になりましたが、
スマホで録画してアップロードできる現代は、
より顕在化しやすいことを肝に銘じねば。

そこで、
歴史に学ぶためアメリカの暴動史をまとめてみる。

 

ワッツ暴動
1965年8月11日から8月17日
ワッツ市カリフォルニア州
死者34人・負傷者1,032人
道路上を蛇行運転していた黒人男性を尋問、
本人と家族を逮捕
検挙の様子をみていた集団が暴徒化

 

デトロイト暴動
1967年7月23日から27日
43人死亡
1189人負傷
違法酒場の摘発がきっかけ
7月25日に
アルジャーモーテルで警察官が十代の黒人の少年三人を殺害
2年後に無罪判決
ちなみにこの事件は映画化されてます。

ジョン・ボイエガ主演『デトロイト

 

マイアミ暴動

1980年5月17日から20日
死者18名負傷者350名
33才のアフリカ系男性がバイク運転中
速度オーバーで警察が追跡、
追いつかれた際に殴打
裁判をマイアミからタンパへ移送
その後、警官は全員無罪

判決結果が引き金で暴動

 

ロサンゼルス暴動
1992年4月末5月頭
死者53人負傷者約2000人


きっかけはロドニーキング事件とラターシャ・ハーリンズ射殺事件
1991年3月3日、黒人男性ロドニー・キングがスピード違反で逮捕
マグライトや警棒で殴られるシーンが撮影される
翌年4月29日に無罪評決
白人住民の多かったシミ・バレーで法廷が開かれ、陪審員に黒人は含まれていなかった

 

ラターシャ・ハーリンズ射殺事件
1991年3月16日
バックパックにオレンジジュースを入れ、手に支払いのための小銭を握っていた黒人少女ラターシャを韓国系アメリカ人の女性店主が射殺
判決は5年間の保護観察(懲役なし)

ロドニーキング事件の無罪判決をきっかけに暴動

 

2020年5月25日〜現在
ジョージ・フロイドが白人警官に押さえつけられ、後に死亡する事件が発生した。
フロイドが「息ができない」”I can’t breathe.”と訴え、殺害されるまでをおさめた動画が拡散。
現在死者3人

 

 

上をみると
アメリカの暴動史は
司法と密接に関わってますね。

 

管轄裁判所を白人地域に移送、
陪審員の偏り、
無罪、
暴動、

 

今回も警察官の解雇と拘束(拘束が精細的意味合いを持つことには反対ですが)は、
今までの反省を踏まえたものか。

 

最後の砦の司法が公正でないとなれば、
暴力しかない、となる。
役割大きいですね。