琵琶 双山敦郎 晴耕雨琵

琵琶プレーヤー双山敦郎のブログ

新・信長公記 ドラマの撮影

ドラマの撮影

 

琵琶の演奏指導について書きましたが、

先日、そのドラマの撮影をしてきました。

 

撮影場所である某県の某中学校へ、

玲絃(特注の大型琵琶)と私の古典で使っている琵琶の2面と琵琶立てと、

かなりの大荷物

イメージに合うように、クリスタル撥と、クリスタル糸巻きを装着

 

着くと雰囲気のある学校ですね。

新しくてレンガ張りで。

 

離れた場所で楽器をチューニングしたりフレーズを確認したり、

 

音は事前にスタジオでこもって録音したもので、映像はその音に当てて頂くことに。

「激しくほとばしるように」というオファーに応えられるように、このドラマのために作曲しました。

上杉謙信公の知性と大胆不敵さ、そして義をイメージして、

琵琶の余韻や静寂の部分も盛り込んだので、1分弱の演奏ですが、琵琶の魅力を感じ取ってもらえたら嬉しいところです。

 

撮影現場に入ると、学校内を大勢が行き来して、

俳優さんやカメラ・監督さんはもちろん、

ケータリング、衣装さん、助手さんと、せわしなく動いて、

それでも撮影が始まると全てが静寂となってホールに台詞が響く

いいものですね。

 

待っていると、今回の上杉謙信役の犬飼さんがいらっしゃって、

音を流しながら演奏シーンの確認、

驚いたことに、かなり弾き込んでくれていたこと。

ギター経験があるのでレッスンでも飲み込みがはやかったのですが、

努力家でもありますね。

「バッチりタイミング合ってます」といったら、ニコっと、

まぶしい、笑顔に殺傷力が。

 

私も、手や撥先のアップの撮影のために同じ衣装を着てスタンバイ

 

このオファーを受けたその日から

腕に日焼け止めをしっかり塗って、オードリーヘップバーンがつけてたような手袋をつけて暮らして。

更に、撮影当日は腕毛と指毛をシェーバーで剃って望んだのです。

「犬飼さんのファンに私の腕毛を見せるわけにはいかない」(ロンドン五輪競泳風)

 

そして琵琶演奏シーン

すると、犬飼さんがレッスンのとき以上にカッコいいステージング

バックトゥザフューチャーのマイケルJフォックスを彷彿とさせるキレ

しかも、音と完璧に合わせる。

 

カット、と共に監督が振り返って「これ双山さんの別撮り無しでいけそうです」と

 

ということで、私の指アップ・手アップの別撮りはなくなりました笑。

ホッとしつつ、少し残念でもありつつ、

 

というわけでファンの皆様、あの琵琶演奏シーンは全部犬飼さんですので、

是非ともご堪能ください。

 

これをきっかけに琵琶に興味をもってくれる人が増えればいいなと願いつつ。