琵琶 双山敦郎 晴耕雨琵

琵琶プレーヤー双山敦郎のブログ

志村けんさん

志村けんさん

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6357279

家族がひょうきん族派だったので、
ドリフもカトケンも低俗だといって見ることはできず、
ひょうきん族元気が出るテレビは見ることができたのですが(謎)。

だから、あんまり全盛期の思い出がないのです。

だから、
ナインティナインのフィルターを通した志村けんの方がピンとくる。

ウッちゃんが芸人の再生工場なんていわれて
売れない頃の有吉の大喜利力を見出したり、
バカルディ海砂利の改名からの再ブレイクをした、

なんて言われますけど、
さまぁ〜ず三村のツッコミは
ナイナイのオールナイトのコーナー『て、なんでやねん』で
散々にイジり倒したのが業界評価に繋がったから。

これ三村自身がナイナイのラジオゲストで
コーナーができてからラジオ聞いて自分の芸を研究し直したよ。
と語っている。

ラジオのコーナー名も
当初「てなんでやねん」と関西弁だった。
これを岡村と葉書職人が三村の代名詞である「〜かよ!」に洗練させていったのをリアルタイムで聴いていたのです。

志村けんのアイーンも、
ほとんど岡村のギャグになってるほど、
岡村の再イジリがきっかけですよね。
って記事にまんま書いてますけど。

この二人の再ブレイクが、
ドリームマッチ2007の志村けんand三村のコントに繋がる。

物語のあるコントや掛け合いの漫才の中で
イカの早食いをネタにしたドリフ型コントで
異彩を放っていたといいますか、
一周して新しいとはこのことか、と。
志村けんの笑いが死んでなかったのか、というのはドリームマッチ2007で実感したんですよね。もちろんファンの人からすると、志村けんさんはずっと変わらなかったんでしょうけど。
関東弁をベースにしたドリフ型コントに三村の関東ツッコミの相性がよかったのも新鮮でした。

この組み合わせが奇しくも岡村再生工場のコンビで、
岡村の凄みって、顔芸や動きや努力家なことにフィーチャーされがちですが、

人の面白さにスポットを当てる才能もピカイチだと思うのです。

って志村けんさんについて書こうとしたら
ナイナイ凄いの話になってしまった。

ご冥福を。

スジャータと祇園精舎

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スジャータ

コーヒーミルクのスジャータ
昔の懐かしCMでスジャータスジャータ歌ってるイメージありますが、
たまにコーヒーチェーンで見つけると、
悟りの境地に立てるのです。

 

というのも、
ブッダが断食苦行を続けてガリガリになるのですが、
「あ、これ続けも意味ないな」と気付いて
村娘の差し出した乳粥を飲んでしまう。

これは一緒に断食続けてた仲間たちからすると
酷い裏切りであり堕落なのですが、

 

その乳粥を契機に、

根を詰めすぎたらかえって真理から遠ざかる
と悟りの境地に辿り着く

その乳粥を差し出した村娘の名前がスジャータ

だからコーヒーミルク。
なかなかイカしてるのです。

 

だもんだから、

朝から調べ物してたのですが、

茶店スジャータに出会ってしまったので、
「これ以上根を詰めてもかえっていい書面にならないよ」
と言われた気がするので笑。

一休みしようかと。

 

ちなみに、この悟りを開いたのが
平家物語の冒頭の祇園精舎なのか、
と思いがちですが、


悟りを開いたマハーボディ寺院と
祇園精舎ことマヘートの寺院は500キロ離れたところ。

 

祇園精舎はジェーダというコーサラ国の長者から寄進を受けて作られた寺院。

ジェーダが漢語のギオンへと変化していったので、

スポンサー名の冠のサロン。

サントリーホールみたいなものでしょうか。

 

マハーボディ寺院は現役の寺院ですが、

祇園精舎は跡地です。


どちらもいつか行ってみたいけども。

コーヒーミルクのスジャータ

遠い天竺の祇園精舎跡を偲びながら笑

ブレードランナーと琵琶

ブレードランナー 
リドリースコット監督
ハリソンフォード主演

 

急がないと、あの未来を過ぎてしまう!

ということでブレードランナーを観直す。


2019年11月の未来のロサンゼルスという設定なので、
まぁ、もう2020年なので間に合ってないといえば合ってないのですが、


その「未来」に、37年前の未来映画を観る。

これバックトゥザフューチャー2でもやりたかった のですが、
2015年10月は特に意識もなく通り過ぎてしまったので。
リベンジでしょうか(リベンジにはなってませんが笑)。

 

ブレードランナーの未来感って当時は斬新で(といっても観たのは公開時ではなく、中学のときですが)


未来といえば、
2001年宇宙の旅しかり、スターウォーズしかり、
無国籍で機械的で、透明でツルンとしてるイメージだったのですが、

 

ブレードランナーは、
アジア的で、雑多で、うすら汚い、
毛の生えた未来とでもいいましょうか。

 

2019年ってこんななのか!
と思ってみてたんです。

 

これ観直すと色々気付きがあって、
まずは昔ながらの字幕、


ビールス!
そういえば昔はウィルスではなくビールスだったなぁ。
スターウォーズも最初の字幕はフォースが「理力」でした。

 

そして、
中盤のシーンで、この音色は三味線じゃない。
薩摩琵琶の音と語りが、

当時はまだ琵琶弾いてなかったので気付きませんでしたが、
これ琵琶ですね。


他の音も混ざってるので聴き取りづらいのですが、
鶴田錦史先生の語りのような、と思って調べたら
半田淳子先生でした。扇の的。

 

未来的、退廃的のイメージに琵琶を使う。


武満徹の影響もあるんでしょうか、
琵琶は、リドリースコットのような

ハリウッドのエッジな人に刺さってたのが、
嬉しいところですね。

 

 

さて、
次の、もうすぐ来てしまう未来ってなんでしょ。
ドラえもん誕生までは生きられないし笑

象と琵琶

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象牙と琵琶(ゾートピア)

いろいろと調べていたら、
ワシントン条約締結国会議で、
象牙を使用する楽器について例外規定をつくり、
国外持ち出しを可能とする「楽器パスポート制度」が検討されているとのこと。
海外公演用の持ち出しマニュアルに繋がるのではと、
アフリカ日本協会の理事でいらっしゃる西原先生に会って
諸々お話を伺った。

まず楽器パスポート制度の創設は検討したが、
いずれにしても1974年以前の象牙パーツであることの立証が容易ではなく、
制度ができたとしても、
なかなか使えないのでは、と。

そこで、
長唄三味線の今藤政太郎先生を含め
和楽器の未来を創る研究会」で象牙の代替品について研究している。
(いまのところ、その研究会に琵琶人はいないとのこと)
もっとも、まだ象牙に近づくには課題があるとのことです。

日本も、国際的な批判の中で、
10年以内に象牙市場閉鎖の可能性高い、

国内市場閉鎖が先か、
代替品の開発が先か、ですね。

代替品に関しては、
主に、撥や爪に使う三味線、筝の演奏家の方が危機感をもって取り組んでいるらしく、

誰か琵琶界からも、
和楽器の未来を創る研究会」に参加して提言した方がよいんでしょうけど。

早ければ5年で、適法に琵琶(象牙あり琵琶)を買えなくなる。

象牙レス琵琶の取り組みは、急がねばです。
象と琵琶の継続可能な関係性を模索する、
これを琵琶界における象のユートピアをかけまして、
ゾートピパ(象と琵琶)と名付けます。
え、名付けるんです!そうなんです。

ゾートピアを目指して

ギターから見るバックトゥザフューチャー

ギターからみるバックトゥザフューチャー

バックトゥザフューチャーが好きで、
それこそ何度もみているのです。

この映画は1955年から1985年にタイムスリップするストーリーなのですが、
随所に日本が見られます。

クラシックカーに乗っていたビフと、
トヨタ4WDハイラックスに憧れるマーティの比較とか、

バックトゥザフューチャー3で、
「日本製?壊れるわけだ」という1955年のドクと、
メイドインジャパンは性能いいよ」と答えるマーティ、
などなど。

今となっては、
礼儀正しいとか四季がある、
とかオモテナシなど、
雲をつかむような「ニホンスゴイ」が溢れてますが、
1985年は、そんなことではない、普通に海外の若者が憧れる日本があったわけです。

という中で、

ギターから見るバックトゥザフューチャー

1955年のマーティが、
ジョニービーグッドを弾くと、
バンドメンバーがチャックベリーに電話越しでジョニービーグッドを聴かせる、という、
パラドックスのネタとか、
ジョニービーグッドの前にかかるアースエンジェルとか、
1955年の音楽と1985年の音楽の比較も面白いのですが。

ギターでみると、
1955年にマーティが渡されたギターが
ギブソンES-345
当時エフェクターが普及されてなく、
アンプ直結で、スピーカーを破いたり音圧を上げたりして音作りをしていた時代に、

ES-345はギターにバリトンスイッチが付いていて、
エフェクターなしでも音作りができる名ギターでした。

それが1985年のマーティのギターは
Roadstar II series
アイバニーズ
新興の日本メーカーのギター
ここにもトヨタ4WDと同じく、日本製の西洋楽器の席巻があります。

また、1955年にはギタースイッチでしかアレンジできなかった音が、
その後に普及した
ディストーションエフェクター
ペダル踏みながら音作りしているのです。

これ、2015年だったら、
マルチエフェクター
布袋のように両足で踊るように踏み替えたり、のシーンがあったかも、しれません笑。

音楽史、楽器としてのギター史
ギタープレイ史、エフェクター史と
どこの視点からみても、作り込まれてるのです。

名画は細部まで作り込まれているからこそ名画でしょうか、
切り口を変えても何度見ても観ても面白い。

これを琵琶から見るバックトゥザフューチャーも書こうかと。

映画って本当に面白いですね
サイナラサイナラ

敦の字

平敦盛中島敦

自分の名前を電話で説明するとき、
まぁ、苗字は簡単なのですが、

「敦」困るんですよ。
これが地味に説明しづらい。

まずチャレンジするのが
平敦盛の敦です。
まぁ、これは趣味ですね。
敦盛で伝わるとかなり嬉しい。
平家物語知ってるんですね、と一晩語り合いたい。

 

で次が山月記中島敦
これも渋い。
味のある昭和純喫茶で深煎りのコーヒー飲む如き渋さ。

 

しかし、
この二人で通じないと、
そこからは苦しい闘いに、

 

敦賀のツルです。ツル?鶴?
中国の敦煌のトンです。トン?豚工?

 

仕方ないので分解して、
鍋蓋に口、子どもにノ文で、といっても
鍋蓋もノブンも割と伝わらない。

 

すると、ここらへんから負け戦で、

ほら、
少し昔のトレンディ女優で仙道敦子っていたじゃないですか(知るわけない)、

 

私:めちゃイケに出てた敦士わかりますか?
電話口:あーはい。ロンドンブーツの淳さんですね。
私:えーとそうじゃないんですが、せっかくなのでその淳から三水とって左に寄せて右がノブンで
電話口:取る?寄せる?のぶん?

など伝わらない。

 

電話口:もしかして渡部篤郎さんのアツですか。
私:それは危篤の篤です。重篤の篤です。

 

それでですね。
もう諦めるのです。

 

「AKBの前田敦子の敦です。」
「わかりました!(なぜそれを先に言わない、の黙声が付く)」

 

この敗北感は何なのか。
受話器を持つ腕が濡れたのは、夜露のためばかりではない。