琵琶 双山敦郎 晴耕雨琵

琵琶プレーヤー双山敦郎のブログ

音楽家のための新型コロナ対策 続き

withコロナで大変な状況にある音楽家のために

 

前回の記事の続きです。

https://biwa-souyama.hateblo.jp/entry/2020/04/26/184609

 

新型コロナ禍において大きな影響を受けている音楽家の皆様に、

イチ音楽ファンの立場で、少しでも役に立てばと思ってまとめました。

 

各種給付金、各種貸付、

オンラインレッスン、オンラインライブ、

税金や社会保険の減免、

家賃の交渉、については前記事を参照頂ければ幸いです。

 

1.特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO) による無観客公演の動画配信支援

https://www.vipo.or.jp/u/J-LODlive.pdf

2月1日に公演を予定していた法人で、コロナによって中止になった場合に、

動画配信の製作費を半額負担する制度

 

法人に限定されているので、個人事業として公演を開催予定していた方は対象外となります。

 

2.フリーランスの芸術⽂化関係者にひとり20万円の⽀援を。「Arts United Fund」公益基⾦が設立

https://bijutsutecho.com/magazine/news/headline/21824

 

クラウドファンディングで集めた資金などで

フリーランスの芸術家に支援をするもの。

具体的な条件はこれからのようです。

 

2.水道光熱費

水道

https://www.waterworks.metro.tokyo.jp/press/h31/press200319-02.html

水道料と下水料が最大四ヶ月猶予されます。

 

電気

https://www.tepco.co.jp/ep/archive/20200424.html

電気・ガス料金の支払期日が1.2ヶ月伸びます。

 

3.携帯電話

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO57092830T20C20A3X30000?s=4

KDDI、ドコモ、ソフトバンクで携帯料金の支払いが猶予されています。

各社に要請が出されているので、おそらく他社も実施されると思います。

 

4.民間保険 生命保険や損害保険など

生命保険会社は支払いを8月31日まで猶予(保険会社によってさらに延長するところもあり)。

損害保険会社は9月30日まで猶予。

支払が遅れても失効しません。

https://selfs.dai-ichi-life.co.jp/apl/menu/service?CONT_ID=B03&_N=ZEFB0300&ZEC_GRP=C0&ZEC_EPCD=M9J366M7Y8&_TRANID=ZEFCMR00P00&_PAGEID=ZEA_INITIAL_PAGE

 

5.生活保護の申請

給付金の申請や、各種の貸付、公租公課の減免や猶予は

いずれも基本的には単回のものです。

 

従って、収入がこれから先何ヶ月も見込みがなく、

かつ貯蓄が無くなった場合には、

是非とも、生活保護を検討ください。

 

おそらく、生活保護の申請には心理的抵抗が相当大きいと思います。

「無職になったわけではないのに申請していいのか」

「いまの時期を一時的に凌ぎたいだけなので生活保護まで申請しなくても」

「もっと困っている人のためのものなのでは」

と思う方、多いと思います。

 

しかし、そんなことありません。

無職でなくても、健康でも、一時的でも、

いましんどいなら生活保護を受けてよいのです。

 

保護基準は、住んでいる地域によって異なります。

地域別の区分の表

https://www.mhlw.go.jp/content/kyuchi.3010.pdf

扶助金額

https://www.mhlw.go.jp/content/000611898.pdf

 

例えば、

東京23区に一人で賃貸アパートや賃貸マンションに住んでいるAさんには

約13万円支給されます。

 

また、千葉県旭市に単身で住むBさんは

約10万円です。

 

千葉県柏市に奥さんと子ども一人の3人家族で住んでいるCさんには

約19万円です。

 

収入がある場合には、その分が生活保護の支給額から減額されるので、

Aさんに月5万円の収入があったら、

その月は約8万円の支給となります。

 

このように、収入がある場合でも、基準となる生活費の差額分を生活保護がカバーしてくれます。

なので、毎月10万円の収入があり、ギリギリなんとか暮らせている場合でも、

足りない分の3万円を生活保護で、堂々とカバーできるのです。

 

すごくざっくりいえば

地方で収入が9万円以下

都市で収入が12万円以下でしたら

生活保護申請の収入要件は満たしています。

家族がいれば、更に条件は緩やかになります。

貯蓄の要件も上記と基本的に同程度ですが、

申請と認可には時間がかかる場合もあるので、

貯蓄が上の金額まで減る前に相談にいって、具体的な条件を聞くことをお勧めします。

 

具体的な条件と支給額はお住まいの自治体に問い合わせをお願いします。

 

また、よくある質問で

車を没収されたり、持ち家を売らないといけないのでは、と聞かれます。

しかし、車の移動が必須の地域であれば車の所有が認められるケースもあります。

持ち家も、転居よりも扶助額が少なくなるのであれば

持ち家のママ生活保護を受けられるケースもあります。

 

申請の方法は簡単で、

自治体の窓口にいき「生活保護を申請します」と伝えるだけです。

必要書類は窓口で案内されます。

銀行通帳を記帳してから持参すると話が早いです。

 

かつては窓口でいわゆる「水際作戦」

様々な理由をつけて申請を断るという対応がされましたが、

コロナ禍においては

収入要件などを柔軟に解釈するように通達がされています。

https://www.mhlw.go.jp/content/000619973.pdf

こちらを印刷して持参することもお勧めです。

 

また、弁護士が同行して申請するとスムーズに申請ができることが多いです。

弁護士費用は法律扶助協会が援助しますので弁護士費用は心配要りません。

 

生活保護の申請は、憲法上の権利です。

苦しいときは遠慮することなく、堂々と申請して、

コロナ後に、生活が安定したら生活保護を卒業をすればよいのです。

 

思いつめないためにも、生活保護は前向きに検討をお勧めします。

 

6.債務(借金)の整理

おそらく、今の時期に生活費や住居費を工面するために、

クレジットカードのキャッシングで借りたり、

消費者金融から借り入れている方も多いと思います。

また、生活費をリボ払いなどで工面している方もいるでしょう。

 

これらの債務も、債務整理をすることで支払を一時的に止めて、

落ち着いた段階で分割弁済をすることも可能です。 

 

債務を部分的にカットしたり、

取引期間が長い場合には過払金といって違法金利分が返還されることもあります。

 

こちらも、目の前の生活費の確保が最優先ですから、

債務の返済をストップすることも要検討です。

 

7.まとめ

とにかく、今の時期を生き抜くことが大事だと思います。

 

音楽をコロナ禍後も聴けることを祈りつつ